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1. カウンセリングってナニ？

<aside> 💡 実は、「カウンセリング」という言葉が指すものはかなり広く、一貫した定義はほとんどありません。ここでは、広義のカウンセリング、心理カウンセリング、心理療法についてざっと知ることで、概観をつかみましょう。

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外観図

• note
  • 「カウンセリング」の位置関係を簡単な図にまとめました。
  • 各カテゴリの定義は、主にはwikipediaの定義を参照しています。
    • 諸々の文献を当たったんですが、wikipediaがもっとも定義としてイケてるなと思いました。理由としては以下の点です。
      • 固有の理論や歴史観を土台にしていない。
      • 抽象的な（心理的な）概念による定義が少なく、事前知識がない人間にとってもわかりやすく認識ズレが少ない
  • 一般的には、円の中に入るほど、より「心理のプロによる」業務と見なされており、より高度な心理学の専門家としての教育を受けること（資格化されていること）を必要とされます。
    • これは、"知的な"とか"頭が良い"とかというよりは、generalな教育ではなく、よりspecificな（領域固有の）教育を受けるべきである、という理解です。
    • 端的に言えば、円の内側ほど「デリケートな」ものを扱うので、資格化されている必要がある、と考えられています。あまり適切な例えではないかもしれないですが、ふぐ調理師免許みたいなもので、「ミスった時のリスクが大きい」領域になります。
  • とはいえ、この辺は別の意見もかなりあると思うので、筆者の一意見としてお聞きください。

広義のカウンセリング

• 社会・経済・生活の各分野における種々の専門的相談援助行為を指し、例えば、就職関連、法律関連、美容関連、婚姻関連ほか、様々なものが含まれる。(wikipediaより)
  • 英単語の "counsel"（助言する）が由来です。いわゆる「コンサル」も同じ由来ですね。
  • みなさんも、「化粧品カウンセラー」とか、「色彩カウンセラー」とか、「育児カウンセラー」みたいな職業の人を見たことありますよね。
  • 社会福祉士や精神保健福祉士による相談援助業務なども、広義のカウンセリングに含まれるでしょう。
• note
  • キャリアカウンセリングはどこに属するか？

心理カウンセリング

定義

• wikipedia

  • 狭義のカウンセリングは、精神心理的な相談援助、すなわち心理カウンセリングを指す。その場合、心理カウンセラーの学問的基盤は、心理学・応用心理学の一分野である臨床心理学が中心的に用いられる

• 諸富 祥彦（後掲:諸富(2014)）

  カウンセリングとは、 ①人生の問題を抱えたクライアントが、 ②その問題を語り、それに取り組むことを通じて、みずからの心の声に深く耳を傾け、 ③さまざまな気づきや学びを得て自己成長していくプロセスを、 ④専門的な学習を得たカウンセラーが、 ⑤一定の時間と空間の「枠」の中で（予約した時間に、カウンセリングルームで） ⑥援助していく人間関係である

  • note
    • 注）この定義は、諸富先生が「治療的・解決的カウンセリング」の定義として出しているものです

区分

• 「心理カウンセリング」と呼ばれるものは、次々と分派し続けていて、多種多様な立場があり、分類が難しいです・・・
• が、なんとか軸をおいて分類しようとするならば、以下の"自己実現"重視 と "治療"重視 という軸が役立つでしょう

• 実際にはこれらは二分されるものではなく、両者の配分の問題として理解されます。
  • つまり、現実的に行われるカウンセリングは、これらを一定の配分でごちゃまぜにしたものとして行われます。
    • 例えば、ある回は病いを扱ったり、その次の回は成長を扱ったりします。
  • また、家族療法など、これらの軸だけでは理解しにくいものもあるでしょう。
• とはいえ、なんとなくの傾向として理解するには役立つはずです